Diary of Takashi Otsuka Architect Office



NATSUGI FLAT -鉄骨建方-3
柱・梁が組み上がったところで、床となる部分にデッキプレートという波型の鉄板を取付けます。鉄骨造の建物ではデッキプレートの上にコンクリートを打ち一体化して床を作るのが一般的です。

必要なデッキプレートは、前日までに建方用のクレーンを利用して各階に搬入されています。
デッキプレート準備

梁にデッキプレートを溶接します。
デッキプレート溶接

上からコンクリートを打つため、こういった複雑な部分も丁寧にカットして合わせていきます。
デッキプレートカット

1日でかなり敷き終わりました。
デッキプレート敷設完了
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NATSUGI FLAT -鉄骨建方-2
昨日に続き建て方工事です。

まずは昨日建てた部分の水平・垂直を正確に出して、ボルトの本締めを行い全体を固めます。微調整のためのワイヤーが斜めに張られています。
ワイヤー張り

柱の垂直を確認しながら、ワイヤーの張力を調整しています。
さらに水平器やレベル(高さを図る測量機器)などを使いながら微調整していきます。
調整作業

次に、今回の架構で最も気を使うところである道路側への張り出し部分を組んでいきます。2・3階が片持ちで出てくるため、建て型にあたっては仮受けのための梁を組みます。この仮受け梁と上にセットしているジャッキは全体が完了した後撤去されます。
仮受け梁・ジャッキ設置

仮受け梁の上に柱が乗りました。
跳ね出し部柱建込み

仮組みの後、レベルで高さを確認しています。
レベル確認

2日間の工事で、全ての柱・梁が組み上がりました。
柱・梁建込み完了
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NATSUGI FLAT -鉄骨建方-1
いよいよ建て方工事です。

敷地内に所狭しと並べられた鉄骨をかわしながら、段取り良く組んでいきます。
鉄骨仮置き

最初の柱。天気もよく建て方日和です。
建て方開始

まずは柱から建てていきます。30分もかからずにここまで建ち上がります。
南面柱

柱が一通り建ちました。もう建物のおおよその輪郭がわかります。
柱建込み完了

続いて梁でつないでいきます。
梁建込み

鳶は現場の花形といいます。鳶職さんたちは高所でも普通に歩いて普通に作業をこなす、鮮やかな仕事ぶりですが、危険な作業なので親方からは厳しい言葉が飛びます。
2人一組でクレーンで釣り込んだ材を上で受けて正しい位置に据え、手早くボルトで仮締めをしています。
ボルト仮締め

積んでいた材を建て込んで空いたスペースには、次々に材料が搬入されてきます。これは屋根の梁と母屋(屋根の下地材)。全ての材には工場の方で位置が書き込まれています。
屋根材

今回の建物は道路側に2・3階を大きく張り出した部分がありますが、その部分を除いて今日一日で柱・梁を組み終えました。
建て方初日完了
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NATSUGI FLAT -鉄骨搬入
この日は来週の建て方に備え、置けるだけの鉄骨を事前に搬入しています。
鉄骨搬入
鉄骨搬入

これでもまだ北側1列分の柱だけです。
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NATSUGI FLAT -鉄骨検査
今日は鉄骨検査です。

鉄工所いっぱいに部材が整然と並べられています。ここに写っているものは全て今回の物件の部材です。
鉄工所全景

鉄骨は作業がしやすいようにこのような回転架台で回しながら加工していきます。
回転架台

回転架台で加工中の柱。庇や胴縁(外壁の下地材)取付のためのピースが取り付けられています。
単に柱と梁を作るだけでなく、こういったピースまで施工図により位置を決定して工場で取り付けておくことで、現場作業を減らして早く建ち上げられるように段取りされています。
二次部材取り付け

梁や床の段差がある複雑な部分もきれいに加工・溶接されています。
仕口溶接部分

加工が終わった部材は鉄ヘラや電動工具などで丁寧に鉄粉やバリを取り除きます。
清掃

溶接部分は空洞などがないかどうか、超音波探傷検査という非破壊検査を行います。こちらはその器具。
超音波探傷検査器具

既に鉄工所で全数を自社検査していますが、この日はさらに第三者検査を行なっています。
第三者検査

溶接部の検査も全て合格し、寸法や加工も全く問題ありませんでした。
合格した部材にはこれから錆止め塗装を行い、いよいよ来週には建て方工事です。
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NATSUGI FLAT -土間コンクリート
基礎梁に囲まれたそれぞれの区画は、断熱材を敷いた上に1階の床として土間コンクリートを打ちます。

前日までに床の鉄筋がセットされています。
土間スラブ配筋

基礎梁の時に比べてコンクリート量も少なく、数時間で打設完了しました。
乾き方の違いでちょっと不思議な仕上がりになっています。
土間スラブ打設完了

これで鉄骨の建て方までしばらく養生期間に入ります。
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NATSUGI FLAT - 基礎梁脱型〜埋戻し
基礎梁のコンクリートの強度が出た頃合いで、型枠を取り外します。
外側の断熱材が打ち込まれています。
脱型

内側の断熱材は後貼りにしていますので、型枠を外し終わってから貼り付けていきます。
断熱材貼付け

断熱材が貼れると中を埋め戻します。道路工事でもよく見るタンパーという機械で、よく締め固めながら少しずつ埋めます。
埋戻し

埋め戻しが終わるとまた断熱材を敷き込みます。写真にはありませんが断熱材の下には防湿シートも施行されています。
これで基礎の周囲がくまなく断熱材で囲われた状態になりました。
スラブ下断熱
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NATSUGI FLAT - 基礎梁コンクリート打設
この日は基礎梁のコンクリート打ちです。

生コンが届くと、まずは打設前に受入検査を行います。

左上の器具では空気量を測ります。
左下に温度計と一緒にささっているのは塩化物量を測る試薬です。鉄筋に悪影響を与える塩分量をチェックします。
真ん中でくずれているのが実際に使う生コンです。基準で決まった形のコーンに生コンを入れてから、それを外した時に下がる量をスランプと言い、この数字が設計通りかどうかを確認します。
右側に取っている円筒形のサンプルは所定の日数の後に圧縮試験にかけ、強度が出ているのを確認した後に型枠を外すことになります。
生コン受入検査

受入検査では問題なかったので打設開始です。チームワークよくどんどん進んでいきます。
打設中

半日ほどで打設完了しました。これからしばらくは養生に入ります。
打設完了
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NATSUGI FLAT - 基礎型枠
ベースコンクリートが固まった所で周囲の型枠をばらし、基礎梁部分の型枠工事に移ります。
(左側の型枠下にはみ出た部分が先に打ったベースコンクリートです)
基礎型枠(外側)

基礎外に張る断熱材も既に用意されています。
断熱材

約1週間後、型枠工事が完了しました。
外周には断熱材が張られ、立ち上がり壁の鉄筋も組まれています。
事務所チェックも完了し、明日はコンクリート打設です。
基礎梁型枠
型枠工事完了
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NATSUGI FLAT - ベースコンクリート打設
今日はベース部分のコンクリート打ちです。

ミキサー車からポンプ車に生コンを流しているところ。今日はベースだけですがそれでもこれで4台目です。
ミキサー車&ポンプ車

別アングルから。コンクリート用のポンプ車は、建物のどの部分にも届くよう長いアームを持っています。
コンクリートポンプ車

ポンプ車のホース先端を職人さんが抱えてまんべんなく打っていきます。
左の職人さんはバイブレーターを差し込んでいるところです。これが十分でないとコンクリート内の見えないところに空洞部分ができてしまい、またやり過ぎるとコンクリートが分離してしまうため、職人さんの経験でちょうどよい具合に入れていきます。
バイブレーターで締め固め
写真ではまだですが、型枠付近は型枠を叩くことでコンクリートを行き渡らせます。

打ち上がったコンクリートの表面はまた別の職人さんが均していきます。広い面積の時は、初めに木のトンボで叩きながら大まかに均しますが、今回は梁で狭い区画に分かれているため、最初からコテで均しています。
表面均し

梁の部分は別の日に打つため、最後に鉄筋をきれいに洗います。
鉄筋についたコンクリートが乾いてしまうと、その上からコンクリートを打っても鉄筋とうまく一体化しないので、これも重要な工程です。
鉄筋洗い

半日で打設終了しました。
ベースコン打設終了
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NATSUGI FLAT - 基礎配筋検査
住宅を新築する場合は、構造と雨漏り防止について10年保証をすることが以前から施工者に義務付けられていました。
ところが近年、施工業者の倒産などでこの義務付けだけでは十分に保証が行われないケースが出てきました。そこで現在では「住宅瑕疵担保履行法」という法律が施行され、施工者が供託金を収めるか保険に入るかの対策を行うこととなっています。

基礎の配筋工事が終わった段階で、この瑕疵担保保険の検査が入ります。
基準通りに施行されているか、検査員の方がチェックしていきます。
瑕疵担保保険の検査中

この日はその後も工事監理者の検査として、構造事務所と私でもチェックを行いました。
いくつか是正部分がありましたが当日中に対応していただき、無事配筋工事完了です。
配筋工事完了

明日は雨の予報なので、週明けにベースのコンクリートを打設します。
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NATSUGI FLAT - 基礎配筋工事
コンクリートを打つ前に鉄筋を組んでいく工事を配筋工事と言います。
基礎配筋工事の初日終了。ベースの鉄筋が入り、基礎梁の太い鉄筋も見えています。
ベース配筋完了

鉄筋を継ぐ時は普通は決まった長さ重ね合わせるだけですが、一定の太さ以上の鉄筋の場合はガスで熱して溶接するガス圧接と言う工法で継ぐ必要があります。こちらがその圧接部分(4本ある太い鉄筋の下から2本目)。
ガス圧接部分

次の日。基礎梁の形状もかなり現れてきました。
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NATSUGI FLAT - ベースパック
鉄骨造の建物の柱とコンクリートの基礎とはしっかりと固定されている必要があります。この部分には現在では規格化工法を採用するのが一般的です。

今回は数ある工法の一つであるベースパックを採用しています。柱の足元となるので慎重に水平を確認しながら進めていきます。左には設置完了したものが見えています。
ベースパック施工中

今日一日でベースパックが全て並びました。引き続き鉄筋と型枠の工事も始まっています。
これから使用する鉄筋は左側に整然とまとめられています。
ベースパック設置完了
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NATSUGI FLAT - 基礎工事準備
地盤改良が済んだところで基礎工事のための墨出しを行います。

土のままでは正確な墨出しができないので、まずは捨てコンクリートを打ちます。
捨てコン打設中

捨てコンクリートが乾くと、図面に従い基礎の位置を墨出ししていきます。
墨出し

昨日の雨でずれ込みましたが、これで月曜からの基礎工事の準備が整いました。
今回1階はほぼ正方形で、2階以上が前面道路側(写真左上側)にはね出しているため、そちら側の基礎を強くして踏ん張っている形になっています。
墨出し完了

柱と基礎を固定するための部材が既に準備されています。
ベースパック
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NATSUGI FLAT - 平板載荷試験
地盤改良の施工後1週間がたちました。設計上の強度が出ていると思われるこのタイミングで確認のため試験を行います。

今回採用したのは平板載荷試験と呼ばれるもので、小さな板に荷重をかけてどれだけ沈むかを見るという、原理的には単純なものです。

試験箇所は2ヶ所。午前中に1ヶ所目のスタートです。
1ヶ所目試験風景
何をやっているのでしょうか?実は荷重をかけるといっても特殊な機械を持ってくるわけではなく、重機をそのまま載せるのです。

段階的に荷重を増やしながら、5分毎に沈下量を記録していきます。
目視で目盛りを読むため、担当の方は途中手持ち無沙汰にもなりながら、かつ長時間拘束されてしまいます。お疲れ様です。
試験中

こちらは重機の下の測定機器。一番下のベース部分が直径30cmの「平板」です。この小さな面積に最大2t以上の荷重をかけます。
重機下の測定機器

試験用具いろいろ。一番左は荷重計で、今は今回の試験の最大荷重24kN(約2.4t)を指しています。他に記録用カメラ、ストップウォッチ、記録用紙など。
試験用具いろいろ

結局沈下量は1mm以下で、正確な試験結果は計算が必要ですがほぼ問題ないと考えられます。明日よりいよいよ基礎工事のスタートです。
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NATSUGI FLAT - 地盤改良完了
2/28・29の2日間で地盤改良工事が終了しました。

掘削した土に改良剤を混ぜて埋め戻し、レベル(高さ)を確認しながら均していきます。
レベルの確認中
転圧しながら進めます
かなり出来上がってきました

3日後の状態。穴の深さに対して埋め戻した厚さが小さいので分かりにくいですが、これでひとまず完了です。
改良完了−養生中

1週間ほど養生期間を取った後、所定の耐力が出ているかを試験します。
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NATSUGI FLAT - 掘削完了
地盤改良のための掘削が完了しました。
改めて見るとなかなかのボリュームです。


明日から実際の改良工事に入ります。
敷地内に積まれている掘削土に改良剤を混ぜて埋戻していきます。
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NATSUGI FLAT - 掘削開始
先日の仮縄張りを元に、建物外周部の地盤改良を行います。

ここでは地盤改良工法の中では最も簡易な表層改良という工法を採用しています。
基礎下の土を一旦掘り起こし、掘った土に改良剤を混ぜて強化したものを再び埋め戻すというものです。

掘削スタート。今回は深さ約2mほど改良するため人がすっかり入ってしまうほどの深さです。工法としては簡易なものですが掘る土の量は杭打ちなどの他の工法より多いので、かなり大掛かりに見えます。
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NATSUGI FLAT - 地鎮祭
大安の本日、お天気にも恵まれ、地鎮祭が行われました。

施主・設計者・施工者が揃い、工事の安全を祈願します。
地鎮祭

これからいよいよ実際の工事が始まります。まずは明後日より地盤改良工事です。
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NATSUGI FLAT - 仮囲い
駐車場アスファルトやブロック塀等の解体は1日で終了しました。

周囲はかなりオープンなので、しっかり仮囲いを回します。
仮囲い設置

この日は建物の位置を決める「縄張り」の作業です。
まだ仮の縄張りなのでレベル(高さ・水平)も取っていませんが、建物の大きさはよくわかります。
仮縄張り

中央のテントは地鎮祭用です。
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NATSUGI FLAT 着工!
NATSUGI FLAT(仮称)の工事がスタートします。

夙川近くの幹線道路沿いの3階建てで、
1階にはクリニック、2・3階はフロアで分けた2世帯住宅と、必要な機能を積み上げたつくりのため"FLAT"と名付けています。

当事務所の隣なので毎日現場を眺めながらの仕事で、ほぼ現場常駐のような状態になります。

元は駐車場でしたのでこの日はまず解体工事です。
解体

なお、1階のクリニックは現在テナント募集中です。
阪急苦楽園口駅から近く交通量の多い幹線道路沿いなのでよい立地です。
ご興味がございましたら当事務所までご連絡下さい。
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