上棟から3週間余り、既に形になっている部分も出てきました。
何気なく見えている部分にも色々と設計上の意図が隠れています。
例えばこの写真。2つの屋根の重なる先端部の見上げです。
軒先に見える溝は屋根内の通気孔です。屋根内部には断熱性と湿気の排出のために通気層を取る必要がありますが、これを通常通りに軒先と棟側に既成品の通気孔金物を設けて取ることは簡単です。しかしこうして納まりの工夫によりスリットを確保することで、軒先をすっきり見せることができます。
壁と屋根の当たる部分には黒い線(金物)が見えています。壁はモルタルなので屋根際には左官の定規としてなんらかの材料が必要ですが、この金物により壁を少し手前で止め、屋根が浮いたように見せる効果を狙っています。
下の方に見える壁の端部のグレーの材も左官の定規用の金物です。この部分は鋭角なので、左官壁が欠けないよう、またきれいな直線を出すように金物を入れています。
些細なことですが、こういった一つ一つのディテールの積み重ねが建物の印象を大きく左右します。
オープンに向けて徐々に盛り上がる、熱意あふれる
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